生前整理

生前整理や老前整理は終活を進めるための有効な取り組み

生前整理や老前整理は終活を進めるための有効な取り組み

人は、大病したときや定年を迎えたときなど、人生の節目にさしかかった際に自分の残りの人生を意識するのではないでしょうか。そして、人生の終末期をどのように過ごせば有意義な一生だったと思えるようになるのか、そのために準備することを「終活」という言葉で表し、昨今注目されています。

では、終活は具体的にどのように実践すればよいかと考えたとき、「生前整理」「老前整理」という2つのキーワードが注目を集めています。そこで、生前整理と老前整理の違いと特徴、それぞれを実践するための専門業者などについて解説します。

生前整理と老前整理は何がどのように違う?

終活のための生前整理、老前整理ですが、両者はそれぞれ何がどのように違うのでしょうか。以下に両者の違いを見て行くことにしましょう。

生前整理とは

生前整理を実践するのは、終活を行う本人です。行う時期ですが、年齢としては40歳代~50歳代で比較的若く、壮健で頭もはっきりしていて社会的にも働き盛りの年代です。子どもの大学卒業や就職、結婚などを経験しこれからの自分の生き方を模索しようとします。

生前整理の目的は、ガン年齢に差し掛かっており健康不安から自分の死を多少意識するようになり、自分の財産を把握し目録を作成しもしもの時に財産分与などで配偶者や子供が混乱しないようにすることです。

さらに、終末期を意識し断捨離などで身辺をすっきりと整理することで、これからの人生を自分らしく生きることを目指します。

老前整理とは

          
老前整理を実践するのは終活を行う本人ですが、老齢から体が動かし辛くなっていて家族に手伝ってもらいながらという場合もあります。行う時期は、年齢としては70歳代~80歳代で自分の老いを感じる頃で、人によっては配偶者に先立たれたり本人が大病を患ったりなど、自らの死をかなり意識する年代です。

老前整理の目的は、生前整理と同様に残された家族が混乱しないように、財産状況を把握し目録の作成、遺言の作成などを行うことです。

生前整理も老前整理も気力・体力が衰えていないうちに

生前整理、老前整理いずれもそれなりに大変な作業なので、早い時期に行う方がよいでしょう。本人がまだ気力・体力ともに衰えていなくて頭もはっきりしている頃に実践するのが理想です。そうすれば、判断力も十分なため、不都合なことにはならないでしょう。

整理するボリュームが多く、時間的余裕がないときは専門業者を利用

        
本人が、いまだ壮健で気力も体力も何ら問題がないとしても、整理する品々のボリュームが多く時間的にも余裕がないときには、専門の生前整理業者を利用するというのも一つの手段です。生前整理業者ではなく、遺品整理業者も生前整理を兼ねて業務を行っている場合があるので、自宅周辺でそのような業者がないか、調べてみるのもよいかもしれません。

生前整理業者を利用するメリットとは?

居住空間の中の品々で処分が特に大変になるのが、家電や家具、寝具などの粗大ゴミでしょう。そのような粗大ゴミを個人が処理するのは、たとえ若い人でも大変です。そこで、専門の生前整理業者を利用することになりますが、そのメリットは以下の2つが考えられるでしょう。

  1. 体力的に難しい品々を自分の負担がなく簡単に処理できる
  2. 手際良く短い時間で処理できるため時間を節約できる

生前整理業者を利用した場合の料金相場はいくらになる?

ここで、生前整理業者を利用した場合の料金相場をご紹介します。料金は居室の広さに応じて高くなります。それなりの金額になりますが、自分の体力の軽減と時間の節約を考えれば、利用する価値は十分あるでしょう。

間取り 料金相場
1R・1K 30,000円~80,000円
1DK 50,000円~120,000円
1LDK 70,000円~200,000円
2DK 90,000円~250,000円
2LDK 120,000円~300,000円
3DK 150,000円~400,000円
3LDK 170,000円~500,000円
4LDK以上 220,000円~600,000円

生前整理業者選定のポイント

それでは、よい生前整理業者を選ぶにはどのような点を考慮すればよいでしょうか。そのポイントについて、解説します。

ちゃんとした資格を持っているか?

生前整理業者は信頼できる所を選びたいものですが、「生前整理アドバイザー」という資格を持っているかどうかがその目安になるでしょう。また、遺品整理業者であれば「一般廃棄物収集運搬許可証」や「遺品整理士」などの資格が目安になります。

相見積もりをとり複数の業者を比較する

良い業者の目安は、見積書を見れば分かります。料金設定が的確で説得力がある見積もりを出す業者は信頼できるでしょう。3社以上の業者から相見積もりを取り、比較することをおすすめします。

まとめ

生前整理や老前整理は、自分の人生を振り返りこれから迎える終末期を充実したものにするためにもぜひ実践したい取り組みです。そのためにも、よい業者を見つけて積極的に実践するとよいでしょう。