生前整理

生前整理でやることって?生前整理について考えよう

生前整理でやることって?生前整理について考えよう

生前整理とは、自分が死んだ後の事を考えて身辺整理を行うことです。最近では終活といった表現も増えてきており、生前整理を行う人の数もそれに応じて増えつつあります。しかし、「生前整理でやることって一体何?」と、生前整理の仕方がよくわからない方もいらっしゃるようです。

そこでこの記事では、生前整理をする上で必要な3つのポイントと、生前整理を行うことで得られるメリットをご紹介します。

生前整理でやるべき3つのこと

生前整理とは思い出の品を整理することです。そのため、生前整理をやることで何がどこにあり、どういったものだったのかを認識した結果、脳が活性化され認知症予防に繋がると言われています。そんな生前整理において一体どういった事をやるのか、大事な3つのポイントを見ていきましょう。

1資産価値のあるものは記録しておく

土地の権利書や口座にある資産などの管理は、予め遺言書を通して相続トラブルの解消につなげている方も多いでしょう。その一方で、趣味で集めたアンティークの家具や骨董品など、一見わからない値打ちモノをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

自身から見るとお宝物でも他人から見ると資産価値が分からず、相続時に廃棄処分されてしまったというケースも多いと言われています。そのため、いざとなった時にスムーズに引き継げるよう資産価値のある物品は記録しておき、「これはどういった価値がある」というメモを残す事をオススメします。

思い入れのある品をしっかり引き継いでもらうためには、相続者へしっかりと価値や意志を伝えておく必要があるといえるでしょう。

2不要品を処分しておく

同じ環境に長く住んでいると、次第にものは増えていってしまいがちです。だからこそ、生前整理では「不要なもの」「利用するもの」「譲渡できるもの」を仕分けることが重要なポイントとなっています。

何かの節目で不要品の処分をする方もいらっしゃるかもしれませんが、生前整理ではより深く不要品の処分をする必要があります。例えば、「まだ使うかも」と感じる家具や、「まだ着るかも」と思う衣服などの処分が当てはまるでしょう。

遺品整理時に困りごととして上がりやすい問題は、不要品が多いため業者に頼んだ時の出費がかさんでしまうことです。こういった不要品を予め処分しておく事で、いざといった時に家族の負担を減らすことが出来ます。フリマアプリなどを通じて不要品の転売を行えば小金稼ぎにも繋がるため、一度ご家族の方と話し合ってみてはいかがでしょうか?

3エンディングノートの作成

生前整理でやることの中で最も重要なポイントがエンディングノートの作成です。エンディングノートとは遺言書よりもフランクな家族への書き置きのようなもので、法的な拘束力は存在しません。しかし、元気でいる間に色々な事を書くことで、万が一の際に家族や周囲の人へ必要な情報を伝えるという役目を持っています。

例えば出先で倒れた際、エンディングノートを持っていることでご家族へ連絡を取りやすいといった面や、葬儀の告知をして欲しい友人知人の連絡先を記載しておく事で、連絡漏れを避けることが出来るなど、エンディングノートには様々な使い道があると言えるでしょう。

そんなエンディングノートにどういった事を書くべきか、やることの内容をご紹介します。

  1. 自分の個人情報

    生年月日や住所
    ご自宅の住所や電話番号、家族の連絡先
    親族の続柄や友人知人の関係、ペットの有無

  2. 家族へ伝えたい言葉

    緊急時の意思決定、延命治療を希望するか否か
    葬儀に関する形式や、お墓の管理について
    家族へ遺したい言葉

  3. 資産に関する情報

    お持ちの資産に関する証券や、不動産情報
    銀行の口座番号や通帳、印鑑などが保管されている場所
    遺言書の保管場所など(自宅管理の場合)

最近では書店より、遺言書とセットになったエンディングノートキットが販売されています。書き方の雛形などもついているため、「エンディングノートを書いてみようかな?」と思われた際にはそちらの購入も視野に入れてみてはいかがでしょうか?

生前整理をやることで得られるメリットとは?

生前整理をやることで、自身や家族へいい影響をもたらすことが出来るといえるでしょう。具体的にはどういったメリットが得られるのかご紹介します。

生活環境を一変することが出来る

生前整理をやることで普段とは目線を変える事が出来、不要品として判断できるモノが増えると言われています。そのため、普段よりも不要品の処分に繋がり、結果として住宅を広々と活用できるようになるのです。

また、環境が変わることで生活にメリハリがつき気分転換にもなります。年老いてから環境を変えるのは肉体的にも厳しく、生前整理をやることでご自身がより動きやすくなる環境づくりに繋がると言えるでしょう。

遺された家族の負担を減らせる

生前整理をやることで家族の負担をグンと減らすことが出来ます。不要品の処分をすることで遺品整理時に出費を抑えつつも、遺族が動きやすい環境づくりをする事で、心身ともに疲れてしまう遺品整理の手助けに繋がると言えるでしょう。

そして、緊急時の意思決定を残しておくことは生前整理でやる事の中でも重要なポイントの一つです。

延命処置に関して家族間で言い争いが起きてしまうケースがあるのも事実です。しかし、エンディングノートに予めご本人が意志を書き残すことでこういった争いを防ぐことが出来ます。このように、生前整理をやる事で家族同士の繋がりをバラバラにすることなく、遺された家族の負担を減らすことが出来るのです。

万が一に備えることが出来る

生前整理をやるには明確な意識を持つ必要があります。「元気なうちから自分の死後を考えるのはどうなの?」と思われる方もいるかもしれませんが、実際に老後を迎え肉体や判断力が衰え始めると、生前整理をやること途端に難しくなるでしょう。

「認知症を発症してしまい持っている資産の全貌を把握できなくなってしまった」というケースも十分想定出来るため、予め対策をとっておくことで予期せぬトラブルにも慌てずに済むのです。病気の発症をしてから慌てて生前整理を行うよりも、「何が必要で、何が不要なのか」をしっかり判断できる環境で生前整理をやることが一つのポイントだと言えるでしょう。

【まとめ】

生前整理は必ずやらなければならないという訳ではありません。しかし、年老いると次第に判断力や身体が衰えていき、荷物の仕分けや財産管理などを1人で行うのは困難なものになります。

そのため、子供が独立したり、定年退職を迎えたり、ある種の節目を迎えたタイミングで少しずつ生前整理を行う事をオススメします。「生前整理は~~までにやることが大事!」という期限は無いため、ゆとりを持った生前整理をしてみてはいかがでしょうか?

「生前整理をするのに肉体的なゆとりが無い」という場合には生前整理を専門とした業者も存在するため、そちらに相談してみるのもオススメです。依頼者の相談に親身になって寄り添い、適切なアドバイスを求めることが出来るでしょう。