終活は人生の終わりを迎えるにあたり様々な準備を行うことで、具体的にはお墓を探したり葬儀の準備、断捨離、生前に遺影写真を撮影するなどがありますが、終活で必ず欠かせないものの一つとして「エンディングノートの作成」があります。
エンディングノートは人生の終盤を迎えた方が作成するものだと思われる方が多いかもしれませんが、事故や災害などの不測の事態はいつ起こるかわからないため、若い方でも作成する方が増えています。
エンディングノートを作成するためのアプリも一般的になってきています。
現在はほとんどの方がスマートフォンを所有しており常に身を周りにあるものですのです。
エンディングノートを記録するには最も優れた媒体かもしれません。ここでは、エンディングノートのアプリを中心に紹介します。
エンディングノートと遺言状、果たしてその違いとは?
エンディングノートと遺言状との違いを説明します。エンディングノートは自分にもしものことあった時のために、死後の希望や周りの方へのメッセージ、備忘録などを記載するものです。
遺言状と同じものではないかと感じられる方も多いでしょう。エンディングノートと遺言状の大きな違いは、「遺言状には法的拘束力がありエンディングノートにはない」ということです。
ただし遺言状は規定に則った書き方をしなければならず、間違った書き方で残すと無効になります。一方でエンディングノートは法的な拘束力がなく書き方も自由です。好きな形で残すことができます。
遺言状よりエンディングノートが優れているポイント
法的な拘束力はないエンディングノートですが様々なメリットがあります。
家族や知人に自身の意思を伝えることができる
人が最期を迎える時は誰も予想できませんし、たとえ生きていても事故等で自分の意思を伝えられない状況になる可能性もあります。もしそのような時に、相続やお墓、葬儀に関する希望を家族がエンディングノートで把握できれば、家族が身の回りの整理に戸惑うことはないでしょう。
もし寝たきりになったときに延命治療に関する記載などがあれば家族も助かるはずです、
あとは当然のことながら家族や知人に感謝の気持ちを伝えられることができることも大きなメリットになります。
人生を振り返ることによってよりよい人生を送ることができる
エンディングノートは自分以外の方のためのものだけではありません。
自分自身の人生を振り返り、気持ちと身の回りを整理してから作成することになります。そうすると改めて自身がやりたいことも出てくるはずでしょう。
エンディングノートはそのような新たな気づきや人生の目標を発見することができます。
エンディングノートは今後の人生の備忘録にもなります。定期的にエンディングノートを見ながらご自身の指針や目標を再認識するのも有効な活用法です。
スマホのアプリでエンディングノートを作成することのメリット
エンディングノートは文字通り「ノートに書く」方法とアプリ(スマ―トフォンやパソコン)で作成する方法があります。
スマホのアプリで作成するメリットには、いつでもどこでも思い立った時に作成や加筆、削除ができることが挙げられます。専用のノートでエンディングノートを作成している方では思い立った時に加筆したり削除することはできません。
写真や動画を掲載することができることもスマホならではの特性です。故人の写真や動画が記録されたエンディングノートであればご家族の方からも非常に喜ばれるでしょう。
ただし、アプリはいきなりサービスが終了してしまう、という可能性もああり、そうなった場合作成したノートが無駄になってしまうこともあります。
アプリを使用されるのであれば複数サービスを利用する、もしくは別の方法でエンディングノートを作成したほうがよいかもしれません。
エンディングノート作成に人気の無料アプリをご紹介
人気のあるエンディングノート作成の無料スマホアプリを紹介します。
iPhoneとAndroid、いずれも対応可能なアプリもありますがいずれかしか対応していないものもありますのでご注意ください。
100年ノート( iPhone、Androidいずれも使用可能 )
100年ノートは、貯金や介護が必要になった時、残された家のこと、お墓をどうするか、ペットの世話といった家族に残しておきたい様々な情報を簡単に記録することができます。
記録方法も入力だけではなく音声や写真(カードの情報などは撮影して保管ができます)で行うことも可能です。記録した情報は、あらかじめ閲覧すること許可した人を設定し、その方々にのみご覧いただくことができます。
エターナルメッセージ( iPhone、Androidいずれも使用可能 )
エターナルメッセージは、家族に画像や動画を通じて個人の思い出を残す、というコンセプトのアプリで、「画像付きのアルバム」といったイメージです。
画像や動画を記録するだけではなく、エンディングノートとして家族に情報を残すための機能は備えております。それぞれの質問に回答していくような記述方法となりますので簡単に作成ができます。
非常に使いやすいアプリとなっておりますので、初めてエンディングノートを作成してみたい方にはおすすめです。
あなたのエンディングノート( iPhoneのみ )
エンディングノートを「自伝」として作成することを目的としたアプリです。
自伝だけではなく、家族や知人に対するメッセージ機能や、お墓や葬儀、保管場所などの残された家族が困らないような情報を記録できます。スマホアプリならではの、メッセージを動画で記録することも可能です。
私ノート( iPadのみ )
http://digi-ad.co.jp/watashinote/index.html
豊かなセカンドライフを送るために、終活で考えなければいけないことや日記、写真、メッセージなどを8つのノートに分け、記録と閲覧、整理を行います。記録やデータの整理、閲覧がしやすいアプリです。
エンディングノート~絆~FREE( Androidのみ )
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.bssz.EndingNoteFree
機能はシンプルですが、預貯金や株、不動産、保険、ローン、お墓や葬儀のご希望、大切な人へのメッセージ、日記など自分の身の回りの情報ならびに終活に必要な項目が網羅されておりますし詳細な情報を記録することができるアプリです。
画像の保存ができる日記機能もありますので、日々エンディングノートを更新することが可能です。
充実した終活を行うためのエンディングノート作成の便利なアプリでした!
エンディングノートのスマホアプリを紹介しました。現在スマホは若い世代だけではなく幅広い世代の方が活用しています。
今後さらに日本人の生活に欠かせないものになっていくこと、さらに終活がもっと日々の生活に定着してくることを考えると、エンディングノートのアプリは今後さらなる進化を続けていくことが可能性が高く、性能の向上も使いやすさも格段に良くなることが予想されます。
スマホは常に手元にあることが多いですから、思いついた時に更新や記録が可能です。さらに画像や動画を記録することが可能です。
エンディングノートの記録にはふさわしい媒体なので、スマホのアプリがエンディングノートのスタンダードになるかもしれません。
ただし、アプリのサービスが終了してしまうことや、スマホが故障してデータがすべてなくなってしまう、という可能性があることは忘れないでください。
常にバックアップを取っておくことをおすすめします。また、IDやPWは絶対に忘れないように記録しておきましょう。