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終活における住環境の見直しと最適なマンションとは?

終活における住環境の見直しと最適なマンションとは?

終活を行っている方々で特に高齢者の中には、住環境を見直し現在のお住まいから新たな環境に引っ越す方がいらっしゃいます。

「高齢者なのに住まいを変えるのは肉体的にも精神的にも大きな負担がかかるのでは?」と思われるかもしれませんが、人生の最期を意識することによって最適な住環境、安定した住宅を求めるのは自然のことかもしれません。

そのようなニーズに応える高齢者向けのマンションや施設も増えてきました。終活における「終の棲家」に関する情報について説明します。

終活の一環として住環境を変えるのはなぜなのか?その理由を解説

現在終活を行っている高齢者の方々は30代や40代で自宅を購入された方が多いでしょう。
「住み慣れた家で最期を迎える」ことは理想かもしれませんが、高齢者にとっては現在のお住まいが「快適に生活を送る」には合わなくなってきたので買い替えや住み替えを行っているのも事実です。理由としてはいくつかあります。

住居に使わないスペースが増えた

同居していた家族が家から出ると使っていた部屋は空き部屋になりますし、使っていた物や衣服を置いていた収納スペースにも余裕ができます。
一戸建てであれば、生活スペースは1階のみで2階以上の部屋は使っていない、という事もあるでしょう。無駄なスペースが増えることは転居する大きな理由の一つです。

庭や建物の掃除や管理ができない

これも一戸建ての家に言える事ですが、庭の掃除や建物の管理は高齢者にとっては重労働です。
特にまめに掃除をされている方であれば、家が荒れていくのが耐えられない方もいるでしょう。掃除に手を抜けない方も同様です。

生活環境やライフスタイルの志向が変わる

 
お子様がいる家庭であれば、家を購入する時には自分の希望よりもまずはお子様の教育や環境を考慮されることが多いでしょう。
しかし子どもが巣立てば自分のことを中心に生活を考えていかなくてはいけません。

特に高齢者になると医療機関や介護施設、買い物を行うのには便利な場所、通いやすい場所にあることが重要ですし、免許返納などで車に乗らなくなった方であれば、公共交通機関を利用しやすいかどうかも大きな要素になります。

相続のことを考慮して

建物つきの不動産は分けることができないため、残された家族が相続もめることが多々あります。残された家族の関係を考えて自宅を売却して賃貸マンションに移ったり、介護施設付きのマンションに移られる高齢者も増えています。

終活を行っている方に最適なマンションとは?その特徴とメリット、注意点を紹介

自分の最期を意識した高齢者がこれからの生活を快適に過ごすために高齢者向けのマンションが脚光を浴びています。高齢者向けマンションとはどのっような住居なのでしょうか?その特徴やメリットなどを説明します。

高齢者向けマンションの特徴

高齢者向けマンションの特徴は、高齢者の生活や体力を意識して設計されている、住民が似たような境遇の方々である、ということが挙げられます。

高齢者向けマンションには、分譲マンションや賃貸マンションがあります。
自宅を売却して賃貸マンションに移ることに違和感を感じる方もいるかもしれませんが、自宅を維持すると毎年固定資産税や都市計画税を支払う必要がありますし、外壁や塗装、屋根などの修繕費用、老朽化した施設(特に台所やトイレ、お風呂、洗面所といった水回り関連)のリフォームといった費用も必要となってきます。

自宅を売却すると資産が残りませんが、自宅を維持し続けることの費用や手間を考慮すると賃貸マンションの方が得であるという考えも納得いただけるのではないでしょうか。

高齢者向けマンションが持つメリット

高齢者向けマンションは、高齢者が日々過ごしやすいような環境が揃っていることが大きなメリットです。

具体的には、一般的にバリアフリーで高齢者が日々を過ごすのにやさしい環境であること、ヘルパーや介護スタッフ、看護師など身の回りのお世話をしてくれる方が常駐し生活のサポートが得られる健康に不安がある方でも安心して生活を送ることができること。

また、高齢者向けの設備(レストランやカラオケ設備など)があり他の住民とのコミュニケーションが気軽にできること、などが挙げられます。

高齢者向けマンションで気を付けなければいけない注意点

逆に高齢者向けマンションに入居する時に気を付けなければいけない点もあります。高齢者マンションならではの注意点を挙げてみます。

人間関係が上手くいかないことがある

高齢者向けマンションにお住いの方は同じような境遇の方々なのでコミュニケーションを取りやすい、新たなコミュニティを作りやすい、というメリットはあるものの、どうしても性格的に「合わない」方もいる可能性があります。広くないコミュニティでそういった存在があると苦痛に感じるかもしれません。

また、良好な関係を築いていた方とも何らかのきっかけで離れたいと思ったとしてもなかなか縁を切ることができませんし、日々顔を合わせる可能性もあります。日々ストレスを感じながら過ごすことになるかもしれません。

サービスに不満が出る

介護が必要になった時のために介護サービス付き住宅に移ったものの、ヘルパーのサービスは管理費とは別料金であったり、外部サービスでマンションとは別に契約をしなければいけない、といったケースがあります。

マンション購入後にそのような事実を知らないように、購入前にしっかりと確認をしなければいけません。また、将来自炊が出来なくなることを想定してレストランが併設しているマンションに移ったものの、食事が自分の舌に合わないという話も聞きます。

前の自宅でよかった、という後悔

ご自宅を売却して高齢者向けマンションに移ったものの上記の理由で不満やストレスを持ち、住み慣れた我が家に帰りたいと思ってもあとの祭りです。人生の終の棲家を求めたのに後悔はしたくないものです。

今注目されている「サ高住」とは?サ高住を解説

現在、高齢者向け賃貸マンションの中には「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)があり多くの方が利用しています。

サ高住とは「高齢者住まい法」として位置づけされている施設で、介護保険制度の対象となる「特定施設入居者」に該当するので、要介護者であれば、1割もしくは2割の費用負担で介護サービスを受けることができます。

サ高住の入居条件

サ高住の入居条件は、「原則60歳以上の介護認定を受けている方」が原則となります。
なお、基本的には身の回りのことを自分でできる方が条件となりますが、重度の介護の方でも受け入れてくれるケースもありますので、詳細は希望するサ高住や管轄する自治体に確認してみてください。

サ高住に入居する、生活するための費用

サ高住に住むための費用について説明します。
まず、サ高住への入居時には一般的に高額な一時金は必要ではなく、「敷金・礼金」を納めることが一般的です。

金額に関してはサ高住の立地や設備などによって異なりますが、一般的な賃貸マンション同様に「家賃の何か月分」という金額となります。

月々かかる費用として家賃や管理費があります。
賃貸マンションですので家賃は当然支払わなければいけませんし、共有施設の保守管理費用、修繕費用、清掃費用などは管理費として支払います。

その他、生活にかかる電気やガス、水道代は必要ですし、食費も必要になります。施設によっては排泄に関する物(おむつやパッドなど)をまとめて購入しますので使用する時は自己負担となります。

まとめ 終活を行う方が自分らしく暮らすための住居とは

終活で今までの人生を振り返り今後の人生を向き合った時に、「終の棲家」のことを考えるのは不可欠です。

ライフスタイルの変化やより良い環境を考慮した上で、いかに快適に前向きに日々を過ごすために新たな住居に移ることは選択肢として充分あり得ます。
ただし、熟考の上決断してください。くれぐれも「住み慣れた家が良かった・・」と後悔をしないようにしましょう。

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